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2020年1月

島の人は温かい

 種子島に移住して24年目になるのだが、不器用な私はいまだに種子島弁が喋れない。種子島生まれのカミさんは、地元の人たちに溶け込んでいるのだが、私の場合はよそ者の域からなかなか抜けきれないでいた。

 そんな折、市の援助もある老人会の体操教室メンバーから誘いを受け、参加することにした。体操が終了してからの月一回催されるお茶飲み会で身の上話、養子縁組して移住してきたことなどを説明したら、ほとんどの方が教師をしていた生前の義母を知っており、急に打ち解けてくれた。

 その中の一人に「私も武田です」という女性がいたので「ことによったらケナーかも」といったら「アラ、ケナーという言葉を知っているの?」とにっこり。まるで懐かしい人に巡り合ったように喜んでくれた。そして周囲の人達も口々に歓迎の言葉をかけてくれた。

 遅ればせながらも仲間として認められたように感じ、島の人の心の温かさに触れた思いがした。

 

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結婚53年目の異変

 異変などというとカミさんにかみつかれそうだが、私にとっては申し分のない異変なのだ。というのは関東生まれの私にとって、正月の煮豆といえば黒豆が定番なのだが、ここ種子島では十六寸(とろくすん)とかウズラ豆が主流で、黒豆あまり煮ないようだ。結婚後40年間ほどは関東で過ごしたカミさんだが、種子島生まれとあって黒豆を煮るのだがあまり上手ではない。

 カミさんは種子島に移住してからも毎年煮てきたのだが、できばえは黒豆大好き人間の私にとって物足りない感じではあったのだ。ところが種子島生活23回目の正月、なんと完璧な黒豆の煮物を作り上げたのだ。元日に黒豆が小鉢いっぱい出てきた。今年も例年並みと決め込んで口にしたら、なんと柔らかさといい甘みといい、まるでプロ並みの出来栄え。「今年はスーパーで買ったの?」思わず聞いたら「アタシが作ったのよ。400グラムも煮たのだからお鍋にいっぱいよ」と胸を張ったのだ。

 まさかと思いながら鍋をのぞいて二度ビックリ。例年ならば形だけは上品に小皿だったのが今年は小鉢になったことに納得がいった分量だったのだ。年頭のご挨拶に来てくれた従姉妹夫婦に味見をしてもらい「とても美味しい」の評価を得、カミさんは喜色満面。

 私にとっては、まさに結婚53年目の異変としか言いようのない、おいしい出来事ではあった。

 

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直立わずか5秒

 つま先立ちができず、歩行がおぼつかないため、整形外科の理学療法士による治療を受けているのだが、脚力はそれほど落ちてはいないため、いかにしたらスムーズに歩けるようになるか、理学士もあの手この手を駆使して、治療に努めてくれている。

 どこにも捕まらず直立不度の姿勢をどのくらい保てるかを測ってみたら、なんとわずか5秒で膝を折らないと立っていられなかった。歩行の際につま先で蹴ることができるようになるには、時間がかかりそうだ。

 私と同じような治療を受けている同年配の女性は、並んでいる治療用のベッドの周りを、歩幅もチョコチョコではなくきれいに歩いている。羨ましそうな顔をして眺める私の顔を見て「武田さんも頑張りましょうね」と女性の理学士さん。

  テレビの画面で90歳の方々が元気に動き回っている姿を見て、負けずに頑張らねばと、年頭に当たり気を引き締めている83歳である。

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