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2009年5月

クジャクサボテン

007 クジャクサボテンが咲いた。築60年の古い家の板壁に支えられて咲いている。

咲き方が鮮やかだ。いかにも「今咲きました」といわんばかりに、 濃015 いピンクの花びらを大きく広げている。

「お宅の庭にはない花はないですねえ」

014_4 道行く人も声をかけていくほど”なんでもあり”の我が家の花の中で、ひときわ大きな顔をして咲いている。

そのそばで、スカシユリの仲間と桔梗が寄り添って咲く。キダチベコニアの花も増え始めてきた。

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ほのぼのコンサート

 今年も種子島に妙なるフルートの音色と温かい歌声がピアノの伴奏に乗っ004て流れた。恒例となった池田博幸、泰子夫妻のコンサート(国際ソロプチミストの企画)が、島内の三つの小学校で演奏会を開いた後、西之表市の特別養護老人ホーム(百合砂苑)で開催された。

夏はきぬ、茶摘、蘇州夜曲など 池田博幸さんのフルート演奏(ピ011 アノ伴奏・中島俊子さん)に、お年寄りたちは静かに耳を傾ける。シャボン玉、埴生の宿などを泰子さんが、一緒に来られた上村久美子さんと歌うと、何人かは身体をゆすって聴き入る。

博幸さん、泰子さん、中島さんの共演で「かあさんの歌」を聴いた018 後「故郷」を全員で合唱。

「うさぎおいし かのやま……」大合唱ではないが、柔らかい歌声がホールに流れる。歌は聞くだけでも十分に感動するが、自ら声を出して歌うと、感動の度合いは倍加するものだ。思わず涙するお年寄りが何人か見受けられた。

拍手の後、施設の方が挨拶に立つ。

「今日は生の演奏を間近で聴くことが出来て、本当によかったですね。それでは皆さん、もう一度感謝の拍手をどうぞ……」

心なしかその声も潤んでいた。

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珍客騒動

003 「あら、あそこに雌のキジがいる」

庭を眺めていたカミさんが指差すほうに目を向けると、確かに鳩にしては大きい鳥の姿が見える。木の陰ではっきりと見えないが、カメラを手渡す。

「あ、向こうへ行くわよ」

カメラを受け取って部屋の中を移動する。葉の影から頭だけ出して、こち008らを見ている。カミさんのいるほうへ戻る。またカメラをカミさんへ手渡す。

「またいっちゃった」

またまたさっきのところへ戻る。今度は全身をカメラに収めることが出来た。つぶらな瞳でこちらを見ている。

丁度その時郵便配達が来て、目を放した隙にどこかへ姿を消してしまった。早速パソコンに取り込み再生する。020

「キジではないわね。キジバトかしら」

ネットで調べてみたが、似てはいるがちょっと違う。それでは資料館(鉄砲館)で聞いてみようということになった。

「ああ、これはコジュケイですよ」館員は一目見て教えてくれた。山道ではよく見かけるが、村里ならともかく、町中の人家に入ってくるのは珍しいそうだ。

思いがけぬ珍客騒動ではあったが、春先には縁側でメジロが昼寝をし、今度はコジュケイが散策……我が家の庭は小鳥には受けがいいようである。

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夏は来ぬ……

013 立夏も過ぎ、狭いながらも我が家の庭にもいろいろな花が咲き競っている。咲き競って……などというと、いかにも立派な庭に聞こえるが、それぞれが自分の持ち場で己の存在を主張しているため、総体的に眺めるとまるでまとまりがない。

006_2 鉢植えのテッポウユリの花は好き勝手のほうを向いてひしめき合い、すかし百合はたった一輪だがヒメオウギやカランコエを従えて胸を張り、アマリリスはちょっと離れたところで大きな顔をしている。

この他にもミニバラ、ガーベラ、インパチェンス、カーネーショ007_2 ン、ナデシコ、ハナカンザシ、ペンタス、マリーゴールド、ハイビスカス、アブチロン、木立ベコニア、ホタルブクロなどなどが、賑やかに自己主張している。

「ウチの庭はなんとなくまとまりがないわねえ」一応は言ってみるカミさんだが、根が自然派なだけに結局は「ま、これもありということで……」に落ち着く。というわけで、我が家の庭はカミさんの性格そのままではある。

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ペチュニア屋敷

005 今、島の道を車で走っていると、咲き始めたテッポウユリが目に飛び込んでくる。どうしてあんなところにと思われるほどの、急斜面の土手の上のほうにも咲いている。

「あそこなら誰にも採られないわね」カミさんはそんな光景を見るのが好きだ。島の人々もみな花を愛でる。村落を抜ける道を走っていると、庭先に花を一杯咲かせている農家が点在する。どこの庭もみな手入れが行き届いている。

009 GW前のある晴れた日、東海岸沿いの道を国上に向かって車を進めた。この道を入るとどんな人が住んでいて、どんな庭に出会えるだろうか……そんな思いで路地に車を入れる。入り口はかなり広く立派な道に見えたが、道はどんどん狭くなり、雑木に覆われて薄暗くなる。集落にぶつかるようなる気配はない。引き返そうにもUターンできるようなところがない。そのまま進んだら急に大きな通りに出た。

見覚えのある道だった。元国上中学のあるほうに車を進めた。道の右側に花に囲まれて家が現れた。通りかかったと見える車が一台止まっていた。どうやら車の中から花を観賞しているらしかった。私達も車を降りて見せてもらった。家の人は留守らしかったので、無断でカメラに収めさせてもらった。

玄関の両脇に始まり家のグルリをワインレッドのペチュニアが取り囲む。垣根には鉢植えの黄色のパンジーがずらりと並ぶ。その下にはこれもワインレッドのナデシコが咲いている。この日は見ごたえ十分のペチュニア屋敷に出会え、大満足だった。

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