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2008年11月

コスモス満開

040 「きれいですねえ」満開のコスモスを眺めて、車で見にきた人たちが言葉を交わす。お年寄り夫婦、母と娘の二人連れ、母親が女の子の手を引き、父親が男の子を抱いている家族……私達が到着する前から、集まった人々がコスモスに見惚れていた。

041 そこは西之表市の西俣地区、市政の窓に紹介されていた。以前に細い横道へ入ってみたとき、たまたま発見したのが西俣の集落だったのだが、改めていこうとしても、どの道だったか覚えていない。市報の地図、観光地図、ネットのGoogleを参考にして“至現和小”を目安に見当をつけて車で出発。

039 案の定迷った。現和小の前を通り過ぎ、しばらく行ったら川に出た。市報によればその川を渡ればすぐ両脇に咲いているはずだが、それらしきところはないので引き返した。小学校が見えるところまで戻ったら、左折する道があったので、そこを入った。見覚えのあるところに出た。橋を渡るとすぐ左右にコスモスが咲き乱れていた。不安を抱きながら走った挙句の到着だけに、喜びもひとしおである。

「わーっ、きれい」カミさんは先着していた若い奥さんに「きれいですねえ」と話しかける。そして「どちらから来られたのですか?」「現和からです」「あら、そうですか。私は西之表からです」コスモスに呼び寄せられた人々が、あちこちでこんな会話を交わしている。

「この景色を子供や孫たちにも見せてやりたいわね」カミさんは関東に住む子供たちを思い、いつまでもコスモスに魅入っていた。

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嫁ジョー騙し

020_2 昨日冷房、今日暖房、アレッまた冷房に逆戻り?……季節の変わり目の温暖の差の激しい時期をさして、種子島の昔の人は“嫁ジョー騙し”と言っていたそうだ。ブログの先輩である種子島原人さんから教わった。

045 嫁ジョー騙し……姑に注意されないうちに、手回しよく冬支度を済ませ、これでよしと思った途端、気温が急上昇して、仕舞い込んだ夏物を出さなくてはならない破目になった。“珍しくあなたが手回しよく冬物に換えたりするから、天気の神様がビックリしちゃったのよ”と姑から冗談を言われ“アタシってダメな嫁でいるほうがいいのかもね”と笑顔でやり返す……こんなのどかな情景が目に浮ぶ。

015 今では“嫁ジョー騙し”という言葉を耳にすることはないだろうが、南の島の女性特有のおおらかな気質は、脈々と受け継がれているようである。種子島に移住して12年目の実感。

写真=縁側のカマキリにカメラを向けたらハイポーズ?! ツアブキの花ではミツバチが蜜を吸う。今年も我が家のキンカンは大粒の実が鈴なり】

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南の島の小さい秋

026_2 最近の地球はおかしい。11月だというのに気温が30度まで上がった。風呂上りには団扇使う始末。そうかと思ったら、突然冬がやってくる。昨日冷房、今日暖房が決して誇張ではないのだ。

その日は、日向が恋しくなるような日だった。隣の猫が我が家の濡013れ縁に上がってきて丸くなり、気持ちよさそうに目を瞑った。名前をキョウスケという。「キョウスケ、気持ちいいかい?」声をかけても、耳をぴくりと動かしただけで知らん顔。前足に乗せていたあごを少しずらした。1617歳で猫としてはお年寄りである。

007_2 身体が温まったのか、丸まっていたキョウスケが足を伸ばした。そんな動きに“小さい秋”を感じた。

庭の角ではストレチア(極楽鳥花)が咲き出している。

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種子島の傑作

021 西之表市の郵便局の玄関横に、来年の干支の牛のオブジェが立っている。竹や稲、木の葉、サトウキビ、空き缶などを巧みに活用した、いかにも手造りといった感じに仕上がっている。

局員に聞いたところ、元局員だったOBの作だそうだ。アマチュアとは思えぬほど見事な出来栄えである。西之表市の表玄関である西之表港から市街地に向かってくる道路がT字路にぶつかるが、その正面に横顔を見せている。

カメラを向けてシャッターを押していたら、車の人が何を写しているのかといった目を向けて通り過ぎる。

古きよき時代に思を馳せながら、歴史の街をのんびりと歩き、目に留まったものがあったら歩を止め、改めて眺めてみる……そんな楽しさを思い起こさせてくれるオブジェである。

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