コスモス満開
「きれいですねえ」満開のコスモスを眺めて、車で見にきた人たちが言葉を交わす。お年寄り夫婦、母と娘の二人連れ、母親が女の子の手を引き、父親が男の子を抱いている家族……私達が到着する前から、集まった人々がコスモスに見惚れていた。
そこは西之表市の西俣地区、市政の窓に紹介されていた。以前に細い横道へ入ってみたとき、たまたま発見したのが西俣の集落だったのだが、改めていこうとしても、どの道だったか覚えていない。市報の地図、観光地図、ネットのGoogleを参考にして“至現和小”を目安に見当をつけて車で出発。
案の定迷った。現和小の前を通り過ぎ、しばらく行ったら川に出た。市報によればその川を渡ればすぐ両脇に咲いているはずだが、それらしきところはないので引き返した。小学校が見えるところまで戻ったら、左折する道があったので、そこを入った。見覚えのあるところに出た。橋を渡るとすぐ左右にコスモスが咲き乱れていた。不安を抱きながら走った挙句の到着だけに、喜びもひとしおである。
「わーっ、きれい」カミさんは先着していた若い奥さんに「きれいですねえ」と話しかける。そして「どちらから来られたのですか?」「現和からです」「あら、そうですか。私は西之表からです」コスモスに呼び寄せられた人々が、あちこちでこんな会話を交わしている。
「この景色を子供や孫たちにも見せてやりたいわね」カミさんは関東に住む子供たちを思い、いつまでもコスモスに魅入っていた。
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