上品にアイリス

Img_7471_newここのところ20度近くの戦い日が続いている。

リハビリ仲間の老人同士も挨拶代わりに「このまま暖かくなってくれるといいですね」

 Img_7467_new 今年の立夏は5月6日だが、そんな種子島の陽気に誘われて“仲夏の候”に咲くアイリスが、一足早く開花した。

「アイリスが咲いたよ。薄紫だからかなあ、あまり目立たないね」

カミさんに声をかけた。

 Img_7480 「島は温かいから今どこの家の庭にも咲いているけど、上品な花だわよね」

カミさんの言う通り、薄紫の衣を身にまとった、色白の美しい女性が、物静かに小首を傾げてこちらを見ているかのよう……。

 それでは今日はヴィヴァルディの「四季」を聴くことにしようか。アイリスには「夏」より「春」の方が似合うように思う。

 

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猫「何か…」

Img_7456 外は雨。猫のイークンが身体を少し濡らして帰ってきた。残してあった食事を食べてから、縁側の前に正座してじっとしている。アウトドア派のイークン、天気さえ良ければまた出て行くところだが、今夜は雨が降っている。どうするのかと老夫婦は彼を見ていた。するとイークンは私たちの方に振り返ってから、当然と言ったような顔をして、サッサと母家の自分のベッドに向かったのだ。

Img_7461 「どうよ、あのイークンの態度。まるで私たちの思いを見透かしているような素振りで、母家に行ったわね」

カミさんはイークンの行動を見て、その心理を読み、嬉しそうに解説する。

その後の老夫婦の行動パターンは大体決まっている。9時に入浴、その時間にやってImg_7460 いる見たいテレビ番組を録画、入浴後にそれを見る。その後、その日の出来事、明日の予定などを話し合って母家の寝室に向かう。それが早くて11時。

イークンは自分のベッドで両手両足を天井に向けて眠っていた。カメラをもってきてパチリ。フラッシュをたいたためイークンは目覚めた。

薄眼を開けて「何か…」といっているようにこちらを見た。

「あらイークン、起こしちゃったわね、ゴメン、ゴメン。さ、ネンネしましょうね」

カミさんに頭を撫でられ、イークンは納得して眼を瞑る。

こうして老夫婦の一日は終了した。

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持ちつ持たれつ

Img_7430 朝起きたらカミさんが待ち構えていた。

「朝早くから改まった口調で『もしもし、お知らせです』なんていう電話がかかってきたのよ。何事だろうと思ったら『家の緋寒桜が見頃です』だって。拍子抜けしちゃった。その方は町会の役員をしているから、あんな口調になったのかもね」

 一瞬緊張したが、内容を聞いてほっとした時の心情が自分でもおかしくなったのだろう、ニヤニヤしながら告げた。

その桜は毎年見に行っているので、親切心で知らせてくれたのだった。

 Img_7434_new それにしても、もう見ごろ? 少し早いと感じたので昨年撮った写真の日付を確認したら、案の定210日でまだ三分咲だった。今年は125日で満開、半月ほど早いことになる。

 昨年「の秋には台風で葉を全部吹き飛ばされた松月桜が、小春日和の暖かい日を春が来たと勘違いして、八分ほどまで咲くなど、最近の天候は桜に思い違いをさせるほど不順だ。 

Img_7436 そんなことにはお構いなしのカミさん、気に入った写真でフォト葉書を作るよう私に要求「これが私のボケ防止策よ」と関東にいる三人の友人に近況報告をしたために取り掛かった。 

フォト葉書を作ることと、そんなカミさんをネタにしてブログをパソコンに打ち込むのが、小生のボケ防止策!? 結局は持ちつ持たれつの老夫婦ということになるのかも。

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頑張るキンカン

Img_7392_2 昨年の台風24号でいためつけられ、枝ぶりも寂しくはなったが、少なくなった枝の先には例年よりも大きな実が、見事に色づいている。

「今年のキンカンはジューシーで美味しいわよ」

完熟にはまだ少し早いが、カミさんは大粒な実を捥いできて口をもぐもぐ。私も一つほおばった。

Img_7397_new_2 「あの台風で叩かれたというのに、こんなに大きな実をつけるなんて、大したもんだね」

「かなりな老木のはずだけど、アタシ達も負けていられないわね」

 83最と80歳になる老夫婦、口では頑張ると言いながらも、一仕事終えれば「あー疲れた」とすぐ手を休めてしまう。人生100歳時代などとけしかけられても、動けないものは動けない。

20年以上乗っている愛車も、だいぶガタが来ている。買い替えると言っても後何年運転できるかを考えると、もったいないという考えが先に立つ。

頑張っているキンカンを眺めながら、買い物に行くカミさんの運転手係として、気合を入れて車を出しに向かうのだった。

 

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「病は気から」を実証?

 風邪をひき熱も出たので、薬を飲んで寝たら、その晩に汗をかき、翌朝には熱も下がって治っていたのです。これはよく効く薬だと確認しましたら、風邪薬だと思って飲んだのは何と胃薬でした。私以外にもこんな体験をしている方は多いと聞きます。

 

 ところで私にはもう一つ別な手があります。

 若いころの話ですが、風邪をひいたなと思ったら、生卵を一個、ミカンを一個、オロナミンCを一本飲んで寝れば、その晩汗をかいて翌朝には熱も下がり、風邪が治っているのです。

 

 そこで考えます。この二つの例は、ことによったら「病は気から」を実証しているのではないか……と。それでも当時は、体力のある若いころだったからと捉えていました。

 

ところが平成32年最後の冬、82歳で風邪をひきました。あすに診察を受けることにして、寝る前にダメもとで例の治療法の生卵、ミカン、オロナミンCを飲んで寝ました。何とその晩汗をかき、熱も下がったのです。

 

この歳になって若いころと同じ体力を保っているわけはありません。とすれば「思いこみ療法」が効いたことになり「病は気から」を裏付けているのではないか、と考えるのですが……。

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初めての菊

1969207806_431  まるでまとまりのない庭ではあるが、常に何かの花が咲いているとあって、見知らぬ人も「いつも楽しませてもらってます」声をかけてくれている。

 

 Img_7320 そんな中で顔見知るになった男性が「菊を育てているので一株差し上げます」と鉢植えのまま持ってきてくれたのである。

 

「えーっ、菊など育てことがないので、大丈夫かしら」

品評会などで出来栄えを競う菊とあって、カミサンは尻ごみをしたが1969207806_2531 「そんなにむ塚しくはないですよ」と説得されて、それではと頂いたのだった。

 

 まだ小さい蕾状の花が三輪ついており、大きくなってきたら一番大きな花だけ残し、他の二つは切り取るのだが、カミサンはなかなか決断がつかない。そして三輪とも13~14㌢ほどに大きくなったところで、やっと一輪だけ残した。切り取った二輪は花瓶に挿してテーブルの上に。

 

 花を支える針金の輪も取り付けに来てくれたそうで、一輪だけが大きな顔をして居座っている。

それから一週間たった。

「何となくサマになっているわね」カミサンは早速カメラマンに変身だ。

 

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小春日の老夫婦と猫

 Img_7301立冬も過ぎ暦の上では冬となった。この日は久々の青空、庭の花たちに日の光が暖かく差し込む。絵に描いたような小春日和だ。庭の隅で頑張っているストレリチア(極楽鳥花)が勢いよく飛び立とうと、こぞって咲き誇っている。母家の玄関前では、ダイヤモンドリリーが笑っている。

 

 Img_7299 気温も平年より2~3度高いとあって年寄りはちょっと動きまわるとすぐ汗をかく。ましてやカメラを構えて立ち止まっているとふらついてしまうので、丸椅子を持ち運びながらの撮影、それも無理となるとカミさんの手を借りる。

 

 Img_7294_new ストレリチアを撮ったり、ダイヤモンドリリーにカメラを向けたり、よたよたと動き回っていると、猫のイークンがどこからか現れて、一体何をやっているのだというように、一人前の顔をして後をついて回る。イークンはカミさんが庭仕事をしているときでも、傍によってきて仕事ぶりを眺める。

 

 我が家では、庭の花を撮るにも、老夫婦と猫一匹“3人がかり”の大仕事になる。

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イークン心境に変化⁉

 Img_7281_2 イークンは自分専用の出入り口ができて以来、出たい時に出て、帰ってきたい時に帰ってくるという、気儘な生活を行うようになっていた。それでも夜になって帰って来た時には「ただいまニャーン」と我々に帰宅したことを告げに来ていたのだが、最近はその挨拶をしなくなったのだ。

 

 私たちは夕食30分後の9時過ぎに入浴、出てからほぼ一時間後に就寝というのが日常のパターン。その頃になるとイークンが帰宅するのが常だったのだが、顔を見せないのでもしかしたらと、寝室の方に見に行ってみると、私が日頃使っている籐椅子の上で既に寝ているのだ。

 

「なんだいイークン、帰ってきていたのかい。ただいまの挨拶はどうしたんだい」と声をかけても、耳だけこちらに向けて知らん顔。「遊びすぎて疲れたのかもよ」とカミさんも同情的だった。ところが次の晩も挨拶なし。そしてそれが毎晩となると「おかしいわね」になる。

 

 カミさんはついに出向いて行き「どうしたのよイークン」と体を揺する。イークンは「うるさいニャーン」と体をよじり、アマガミながら噛みつく。「ま、元気そうだから、心境の変化かもね」と引き下がり、入浴タイムにするのだが、イークン中心の生活を送っている老夫婦にとってはなんとなく物足りない。

 

 満6歳になったイークン、人間に換算すると50歳だそうだ。「俺はもう子供じゃない」ということを主張しているのだろうか……。

 

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秋…桜が咲いた

 1968966830_1351お墓のシババナの様子を見に出かけた。何と隣接している桜並木が咲いていた。それもチラホラではなく、間もなく満開かと思わせるほどの咲き方なのだ。この日は春を思わせる暖かさ。それにしても今はコスモス(秋桜)の季節だ。

 

 シババナも枯れかかっていたので、百均を回ってみようということになり、車で点在する百均を見ながら、岳之田地区の方まで足を伸ばした。

 

 「運転中は脇見してはダメよ」と私に言いながら、カミさんは「あImg_7262 ら、ここも咲いている」と桜を見かける度に歓声を発する。

 

 シババナを入手して帰ってきてから早速ネットで検索した。

 夏の間に何らかの事情で葉が落ちてしまうと、涼しい日ガ来ると冬と勘違い、そして温かい日が来たら「春が来た」と思ってしまい、開Img_7264 花までのサイクルが早まり、秋に咲かせてしまうことがあるのだそうだ。

 

 そういえば台風25号で、桜の葉は全て落とされてしまったのだった。春本番が来たとき、この桜たちはもう一度咲くことができるのだろうか……。

 

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月下美人も大喜び

1968923304_1081  日が沈んだころカミさんが、まだ蕾の月下美人を一輪切り取ってきた。

「折角今夜咲こうというのに、切り取っちゃ可愛そうじゃないの」

「それがね、庭の隅で人目につかない方を向いていたので、誰も見てくれなくては張り合いがないだろうと思って、部屋で咲かせることにしたのよ」

 1968923304_1711 カミサンはそういうと、大きめの花瓶を取り出して、その月下美人を挿した。

 

そして夕食を食べ始めた7時ころ開きはじめ、甘い香りも漂い始めた。

 食事が終わるころには六分くらい開花、食器を片づけ終わった9時ごろにはほぼ満開。部屋中が月下美人の香りで満たされた。

 

「きれいに咲いてくれたし、甘い香りを部屋中に漂わせてくれたし、 言うことなしね。月下美人さんありがとうね」

Img_7259

 暗闇の中、懐中電灯の明かりに浮き上がる白い月下美人も幻想的だが、部屋の中で顔を近づけ、香を胸一杯に吸い込んで愛でるのも、もう一つの楽しみ方であろう。

 

 カミさんの「ありがとう」を聞いた月下美人も、満足だったのではなかろうか。

 

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